裏日本観察学会総本部

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伏見稲荷大社(京都市伏見区):2月3日

20070210155405.jpg 節分なので久しぶりに伏見稲荷へお参りに行く。普段から日曜日は参拝者は多いが、今日はそれにも増して多い気がする。天気もいいので神門や社殿の朱色がよく映えていた。

20070210155834.jpg 稲荷五社大明神の現在の祭神と、かつての本地仏は次の通り。
下社(中央座):宇迦之御魂大神(如意輪観音)
中社(北座):佐田彦大神(千手観音)
上社(南座):大宮能売大神(十一面観音)
田中社(最北座):田中大神(不動尊)
四大神社(最南座):四大神(毘沙門天)


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 本殿の参拝を済ませ次に奥社へと向かう。その間あるのが有名な千本鳥居。小振りな鳥居がトンネルは幻想的な世界だ。宗教施設はこのような演出によって、非日常の空間へと誘ってくれるのだろう。鳥居を抜けると一般に「奥社」と呼ばれる社に着くが、厳密には奥社遙拝所。稲荷山の峯々を拝む場所だ。ここは命婦谷と呼ばれる。

20070210155456.jpg 命婦(みょうぶ)とは四位、五位以上の女官のことだが、稲荷社では眷属の狐のこと。特に次の三狐は鎌倉期の文献にも登場する。
三ノ峯:命婦・阿小町(文殊菩薩)
二ノ峯:黒尾(弥勒菩薩)
一ノ峯:小薄(普賢菩薩)
 狐が稲理の眷属とされるのは、“きつね”はケツネの転訛で、ケは食べ物を意味する古語。ツは接続詞の「の」。ネは根と同意。だからケツネとは「食べ物の根源」を意味する言葉であり、稲荷神は食をつかさどる神であるからこそ、その音から動物のキツネと結びついたのだろう。

20070210155511.jpg ここから稲荷山へ向かう道の途中に伏見神宝神社へ通じるわき道がある。そこからさらに奥へと進むと「弘法ノ滝」に着く。稲荷山は各所に滝があり、それぞれが行場となっているが、ここは弘法大師を祀った“社”が建つ。鳥居の扁額に弘法大師と記されるなど、神仏分離の姿に慣れきった人なら異様に感じるかもしれない。
 弘法大師と稲荷明神は縁が深く、東寺造営のために稲荷山の木を切ったことで淳和天皇が病にかかったと託宣が下り、従三位下の神階を授けた。これが稲荷が地域神から国家神へと変貌する一因となる。鎌倉期には弘法大師が稲荷をこの地に祀ったという伝説まで生まれ、東寺の鎮守、真言宗の守護神という性格も誕生する。現在でも稲荷祭では御輿が東寺門前に集い、僧侶による供養が行われる。

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 再びお山巡りの参堂へと戻り、三つ辻、そして四つ辻を目指す。奥社への千本鳥居とは異なり、ここからの鳥居はそれなりの大きさで、たまに石鳥居も混ざっている。

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 四つ辻から少し高台の荒神峯に、田中社神蹟「権太夫大神」の社が建つ。神蹟とは稲荷大神が降臨した場所とされる。

20070210155534.jpg 四つ辻から一ノ峯へと向かう左回りのコースを進む。ここからはいったん、ゆるやかな下り坂となる。
 途中にある口から水が流れ出る狐像に出会う。ここは「眼力大神」の社で、名の通り眼病平癒のご利益がある。稲荷山には数え切れないほどの「お塚」と呼ばれる、小さな神々が祀られている。それぞれ信者が自分たちの信仰する何某稲荷などを祀ったものだが、その中にはこのように特に大きく祀られるお塚もある。

 ここから御膳谷を過ぎるとやや上り坂となり、さらに薬力社、おせき社、御剣社などを過ぎるころには石段も急になってくる。そうすれば一ノ峯ももうすぐだ。

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一之峯は上社神蹟「末廣大神」の社が建つ。石碑の周囲には奉納された小さな鳥居が山積みされている。いずれの神蹟も特にお塚の数が多い。

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 一ノ峯から石段を下りてしばらくすると二ノ峯に着く。ここは中社神蹟「青木大神」が祀られる。


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 三ノ峯には下社神蹟「白菊大神」が祀られる。ここから石段を下りると四つ辻へと再びもどる。


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 かわぐちかいじが奉納した鳥居を発見。さまざまな人の稲荷に対する信仰の篤さをうかがわせる。
 四つ辻から三つ辻へもどり、今度は八嶋ノ池を目指すコースをたどる。


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 毎日新聞社が建立した「毎日大神」と「広告(ひろつげ)大神」の社。この参道にはいろいろと個性的なお塚や稲荷社が並ぶ。

20070210155715.jpg 奥は「豊川大神」の社。愛知県豊川市の豊川稲荷(妙厳寺)の陀枳尼真天を祀る。ダキニ天は仏教守護神であり、同時に血肉を食らう荒ぶる鬼神であるが、中世より稲荷として信仰されるようにもなった。豊川稲荷はその一つで神道系ではなく仏教系だが、ここでは神道方式で祀られる。その隣の「五社大神」の社にも豊川陀枳尼真天と岡山の最上稲荷(妙教寺)こと最上位経王菩薩も合祀されている。また弘法大師や不動尊、地蔵尊などの社も並び、仏が何の違和感なく神道式に祀られている。


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 「阿佐田哲也大神」はあの『麻雀放浪記』の作者、阿佐田哲也を新日本麻雀連盟によって神として祀ったもの。参道から少し外れた場所にあるから分かりにくいかもしれないが、麻雀好きはぜひお参りしよう。

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大日本大道教本部は中国風の外観で、正面には道教の神像が祀られている。その隣には鬼法教総神苑。ここは鬼子母神を祀る仏教系教団のようだ。ここ以外にも伏見稲荷大社とは異なる宗教法人の施設が参道には存在する。別に伏見稲荷と対立しているわけではなく、自分たちの教団、教義を掲げながらも同時にお塚を祀り稲荷山と溶け込んでいるようだ。
 この付近に来るとお山というよりも、民家の路地になるが、家と家の間にもお塚は点在する。

20070210155816.jpg 八島ケ池の隣に四大神神蹟「大八嶋社」がある。ここは他の神蹟と異なり社殿も石碑もなく、禁足地に生える木々を拝む形になる。
 ここまでくると本殿へはもうすぐだ。奥社遥拝所からここまでの所要時間は約1時間30分。日も傾き始め社殿の白壁が少しだけ赤く染まってきた。

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