裏日本観察学会総本部

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養老の滝(岐阜県養老町高林)平成18年7月29日

 養老の滝へ向かう途中、車で滝のすぐそばまで行ける道があったが、やはり歩いてみたいと思い、麓の駐車場へ行く。

 駐車場の近くには養老寺が建つ。滝の水を汲んだら酒だったという養老伝説の主人公、「源丞内」が建立したと伝わる。本尊は阿弥陀如来。宗派は真宗大谷派。
 手前は幼稚園のおまつりの準備。肝試しをするようだ。
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本堂

 本堂の左手の小堂には滝守不動明王が祭られている。養老の滝の守護尊だという。浄土真宗で不動尊が祭られるのは珍しいが、元は法相宗であったのが、再建時に改宗したことによるもの。おそらく、滝に対する山岳信仰もあったのだろう。
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滝守不動堂

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孝子源丞内の墓

養老寺
養老寺納経


 滝までは2㎞ちかい道のりだが、午前中の雨のおかげか川風が涼しくて気持ちいい。道に並ぶ土産物屋には伝説にちなみ、ひょうたん細工が多い。
 木々が濃くなるに従い涼しさが増す。しかし、リフト乗り場のスピーカーからラジオの大音量が流れてきて興ざめ。こんなところでラジオを流す意味があるのだろうか。養老寺の近くの公園でもカラオケ大会をしていたが、せっかくの自然の中なので、もう少し音に対して気を配った方がいいのではないだろうか。

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 養老の滝。ここ数日の大雨も影響していると思うが、水量も多く迫力がある。

 帰り道で養老神社に参拝。祭神は菊理媛神(くくりひめのかみ)ともいわれ、菅原道真が合祀されている。
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 境内には名水「菊水霊泉(きくすいれいせん)」が湧く。元正天皇が飲んだ霊泉で、白髪が黒髪になったともいわれる。
 菊水(きくすい)は植物のキクというよりも、「ククル(潜る)ミズ」の漢字表記「菊り水」を、さらに音写したものであろう。「ククル」は水の流れであり、また「ククル(括る)」は複数のものを一つにする意味だから、繁栄や統治などの言祝ぎの意味でもある。水は再生の象徴であり、菊理媛神は『日本書紀』では黄泉の国から逃げる伊弉諾神に慰めの言葉を掛けた神でもある。まさに蘇り(黄泉がえり)を手助けた神。
 またキクも、東晋代の『荊楚歳事記』に重陽(9月9日・菊の節句)に菊酒を飲む風習が記され、日本でも古くから宮中で行われていた。キクは長寿を祝う花である。そこから、彭祖がキクの露を飲み神仙となったという能楽『菊慈童』が生まれるが、「菊」という字には大和言葉・漢文共に長寿をイメージさせる。
 養老伝説も古い時代の水神信仰がかかわっているのだろう。
なお、和名「キク」は漢名「菊(ju2)」の音読みに由来する。



そういえば、お菊さんも水(井戸)に縁の深い名前だな…

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菊水霊泉

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神社入り口にある水汲み場。

『続日本紀』霊亀3年(717)9月元正天皇の改元の詔には
「詔曰。朕以今年九月。到美濃國不破行宮。留連數日。因覽當耆郡多度山美泉。自盥手面。皮膚如滑。亦洗痛處。無不除愈。在朕之躬。甚有其驗。又就而飮浴之者。或白髪反黒。或頽髪更生。或闇目如明。自餘痼疾。咸皆平愈。昔聞。後漢光武時。醴泉出。飮之者。痼疾皆愈。符瑞書曰。醴泉者美泉。可以養老。盖水之精也。寔惟。美泉即合大瑞。朕雖庸虚。何違天貺。可大赦天下。改靈龜三年。爲養老元年」
とある。
 美濃国への行幸の際、多度山の泉に手を触れると手は滑らかになり、また痛みも治まった。また黒神に戻る者、髪が生える者、目の開く者などの奇瑞が現れた。後漢代の光武帝の御代にも同じような霊泉が湧いたとあるので、霊亀より養老と改元するとある。
 もっとも、この「多度山美泉」が現在の養老の滝であるかどうかは、疑問視する意見もあるが、『古今著聞集』などで孝子伝承がこの改元と絡めて語られるようになる。

養老神社
 養老神社朱印。朱印はふるさと会館で頂ける。

駐車場近くの露天でトマトが一籠100円で売っていた。形は悪いが真っ赤な色に誘われて購入。

 関係ないが、帰路で養老町内に「養老乃瀧」がないか探してみた。あれば「これこそ本家養老乃瀧」とネタに使おうと思ったのだが…ケッキョクミツカラナカッタ。

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歌川広重『六十余州名所図会』より「美濃 養老瀧」。実際はこんなに大きくない。

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